Dockerは、開発環境の統一やアプリケーションの効率的なデプロイを実現するための強力なツールです。本記事では、コンテナ仮想化技術の基本概念から、実際にDockerを活用したプロジェクトのセットアップまで、初心者でもわかりやすく徹底解説します。これからDockerを学びたい方、効率的な開発環境を構築したい方にとって必見のガイドです。仮想環境の構築や運用のコツを学び、実践的な知識を身に着けましょう!
Dockerとは?
Dockerは、アプリケーションをどんな環境でも同じように動かすためのツールです。通常、アプリケーションは環境(例えば、WindowsやMac、Linuxのバージョンなど)によって動作が変わることがありますが、Dockerを使うと、どんなパソコンでも同じようにアプリを動かすことができます。
コンテナとは
Dockerは「コンテナ」という仕組みを使います。コンテナは、アプリケーションとその動作に必要な全て(プログラム、ライブラリなど)をまとめた「箱」のようなものです。この箱をどこに持って行っても、その中でアプリは同じように動きます。
例えば、開発者が自分のパソコンで作ったアプリをDockerでコンテナ化すれば、他の人がそのコンテナを自分のパソコンで動かしても、全く同じように動きます。
何が便利なの?
- どんな環境でも同じ動作をする
開発者のパソコンとサーバーで、アプリが同じように動作するので、環境の違いによるトラブルが減ります。 - セットアップが簡単
複雑なインストール手順を全部省略できます。Dockerコンテナを実行するだけで、アプリがすぐ動きます。 - 軽量で高速
コンテナは仮想マシン(Virtual Machine)よりも軽く、素早く起動します。仮想マシンは一つのパソコンの中に別のOSを丸ごと動かしますが、Dockerはその中でも必要な部分だけ動かすので、負担が少ないです。
インストール方法
Windowsの場合
手順
- Docker Desktopのダウンロード Dockerの公式サイト(Docker公式ページ)にアクセスして、Windows用の「Docker Desktop」をダウンロードします。
2.インストーラーを実行 ダウンロードしたインストーラー(Docker Desktop Installer.exe
)を実行し、画面の指示に従ってインストールを進めます。
Close and restartをクリックすると再起動が始まるので、必要なものは保存しておきましょう!!
3.WSL 2のインストール(必要に応じて) Docker Desktopは、Windows Subsystem for Linux 2(WSL 2)を使うため、もしWSL 2がインストールされていない場合は、Docker Desktopが自動でインストールを促します。指示に従ってWSL 2をインストールしてください。
4.Docker Desktopの起動 インストールが完了したら、Docker Desktopを起動します。右下のタスクバーに「クジラのアイコン」が表示されれば、Dockerが正しく動作しています。
5.目的を選択します
6.初期設定完了
- 動作確認 ターミナル(コマンドプロンプト、PowerShellなど)を開き、以下のコマンドを入力して動作確認をします。
1 |
docker run hello-world |
このような感じになりました
無事Dockerが使えるようになったみたいです。
Dockerでコンテナ化して動かす方法
一般的には、作業用のフォルダ(プロジェクトディレクトリ)を作成して、その中にPythonのアプリファイルやDocker関連ファイルをまとめて保存します。具体的な手順は以下の通りです。
1. プロジェクトフォルダを作成する
まずは、プロジェクトを管理するためのフォルダを作成します。例えば、my-python-app
という名前のフォルダを作成します。
コマンドラインで作成する場合:
ターミナル(またはコマンドプロンプト)を開いて、次のコマンドを実行します。
1 2 |
mkdir my-python-app cd my-python-app |
2. ファイルを作成する場所
my-python-app
フォルダ内に、以下のようにファイルを作成します。
プロジェクトフォルダの構成
1 2 3 4 5 |
my-python-app/ │ ├── app.py # Pythonアプリのメインファイル ├── Dockerfile # Dockerの設定ファイル ├── requirements.txt # 依存関係リスト(Flaskなど) |
3.具体的なファイル作成手順
1. app.py
ファイルの作成
ターミナルで次のコマンドを実行して、app.py
ファイルを作成し、テキストエディタ(例:VSCode、Sublime Text、メモ帳)で内容を記述します。
app.py
の内容
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 |
# app.py from flask import Flask app = Flask(__name__) @app.route('/') def hello_world(): return 'Hello, Docker!' if __name__ == '__main__': app.run(host='0.0.0.0') |
2. requirements.txt
ファイルの作成
同じフォルダ内に、requirements.txt
を作成します。
requirements.txt
の内容:
1 |
Flask |
3. Dockerfile
の作成
最後に、Dockerfile
を作成します。
Dockerfile
の内容:
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 |
# 1. 使用するベースイメージ FROM python:3.9-slim # 2. 作業ディレクトリを設定 WORKDIR /app # 3. 依存関係をインストール COPY requirements.txt requirements.txt RUN pip install -r requirements.txt # 4. アプリケーションファイルをコンテナにコピー COPY . . # 5. コンテナが実行されるときのコマンド CMD ["python", "app.py"] |
4. ファイルの確認
最終的に、my-python-app
フォルダの中に次の3つのファイルがあることを確認してください。
app.py
requirements.txt
Dockerfile
これでファイルの作成が完了です。あとは、これらのファイルを基にDockerイメージをビルドし、コンテナを実行することができます。
5. Dockerイメージをビルドする
次に、ターミナル(またはコマンドプロンプト)を開き、作業ディレクトリに移動して、Dockerイメージをビルドします。
1 |
docker build -t my-python-app . |
ビルドをする時は、作業を行ったディレクトリに移動して行いましょう
このコマンドは、Dockerfile
を基にして、my-python-app
という名前のDockerイメージを作成します。 .
はカレントディレクトリ(現在のディレクトリ)にあるDockerfileを使うことを意味しています。
6. Dockerコンテナを実行する
ビルドが完了したら、次のコマンドを実行してコンテナを起動します。
1 |
docker run -p 5000:5000 my-python-app |
このコマンドは、my-python-app
というDockerイメージを使ってコンテナを実行し、ローカルマシンのポート5000
でFlaskアプリを公開します。
7. アプリにアクセスする
コンテナが起動している間に、ブラウザを開いて次のURLにアクセスします。
1 |
http://localhost:5000 |
これで、「Hello, Docker!」というメッセージが表示されるはずです。
まとめ
本記事では、Dockerの基本的な概念から、実際にコンテナを使ってPythonアプリケーションを動かすまでの流れを解説しました。Dockerを利用することで、異なる環境間でのアプリケーションの動作を統一し、開発から本番環境までスムーズに移行できる利点を持っています。また、仮想マシンに比べて軽量で高速なため、効率的な開発環境の構築にも役立ちます。
今回の手順を通じて、シンプルなFlaskアプリケーションをコンテナ化し、実行する方法を学びました。Dockerは、特に複数の開発環境を使うチームやプロジェクトでの開発効率を大幅に向上させるツールです。今後は、さらに高度なアプリケーションをDockerで管理するための知識を深め、実際のプロジェクトに活用してみてください。
Dockerを使いこなすことで、開発のスピードアップやエラーの減少を実現し、より安定したアプリケーション運用が可能になります。
もしわからないことがあれば、このブログやXに質問等を投げていただければと思います。
Xのアカウントはこちら
プログラミング学習を進めているけれど、まだ副収入につなげられていない…そんなあなたへ!今こそ、学んだスキルを活かして副業に挑戦する絶好のチャンスです。プログラミングだけでなく、自分のスキルや商品をネットで販売する『ネットショップ』を開設してみませんか?
ネットショップを持つことで、自分の知識やスキルをより多くの人に届け、副収入を得ることが可能です。学んできたプログラミングを活かして、ショップのカスタマイズや運営も自由自在に行えますし、もし商品作成が難しい場合でも、デジタル商品やサービス提供など、いろんな選択肢があります。
このステップで一歩踏み出せば、今学んでいることが副収入に直結し、自分の時間をより有効に使うことができるはずです!一緒にネットショップを開設し、副業の第一歩を踏み出しましょう!
タイトルテキスト
プログラミングを視覚的に理解したい方やプログラミングで絵を書いてみたい方はUdemyで講座も作っているのでこちらも参考にしてみてください
Udemy講座
ChatGPTでPythonの学習を始めてみたい方は以下の記事を参考にしてみてください
関連記事
プログラミングを学びたいけど、どこから始めたらいいのか分からない、自分に合っているか不安…そんな悩みを持っている方におすすめしたいのが、 無料相談 サービスです!
この無料相談では、あなたの現状や目標に合わせて、最適な学習プランを一緒に考えてくれます。どんなスキルが必要なのか、どうやって学習を進めると効果的かを具体的にアドバイスしてもらえるので、無駄なく効率的にスタートを切ることができます。
さらに、プログラミング学習には同じ目標を持つ 仲間 がいること、そして頼りになる メンター の存在がとても大きな支えになります。独学ではどうしてもつまずきやすい部分も、メンターがあなたの成長に合わせて親身にサポートしてくれるので、安心して学びを進められます。
まずは 無料相談 で、あなたに合ったプランを見つけて、スキルアップへの第一歩を踏み出してみませんか?今なら、迷っている方でも気軽に相談できるチャンスです!